気配が遮られた部屋では、そうした心配りはいりません。音源が遠ざかったわけではないのに、音が聞こえなくなったことで、隣家との距離は離れ、家族同士の心の距離にも隔たりができていく。気密性の高い家屋は、人のつながりを希薄にしてしまったのです。家のなかに家族間の交流を取り戻すためには、意識的な接触をはかるようにしなければなりません。努めて言葉を交わし、顔をあわせるようにしなければ、家族は間取りに分断されてしまいます。
[参考]
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気密性を高め、全室に冷暖房を備えたことによる弊害は、家族の分断だけに留まりません。たとえば、四季の変化を感じとる情緒性の欠乏や健康面にも影響を及ぼします。1年を通していつでも手に入る食材が増えたことを嘆きながらも、家のなかは常夏。日当たりにこだわりながら、部屋の窓には遮光カーテン。