全国不動産ガイドブック

「バス便」は不便にあらず

2011.09.30

不動産で「バス便」といえば、最寄り駅までバスを利用しなければならない立地のことを指す。長所ではなく、短所となる要素だ。バスは時間があてにならないし、夜は早い時間帯で運行が終了してしまう。そんな事情が、短所となる理由だ。ただし、一概に短所と言い切ることはできない。というのも、この不便さは地域によって、程度が異なるからだ。例えば、通常の終バスは、午後11時前というのが一般的だ。電車などに比べてこうした早い時間帯に運行が終了してしまうため、多くの人たちは「バス便」の不動産を敬遠してしまう。なにせ、最寄り駅に10時半となると、会社を出るタイムリミットは9時とか9時半ということが多いだろう。退社後に一杯飲んで行くとき、このタイムリミットはいくらなんでも早い。落ち着いて飲めないし、飲み出せば、最寄り駅からのタクシー利用を覚悟しなければならない。タクシーは、夜11時を過ぎると割増料金になるし、駅によっては乗車待ちの列が長くでき、タクシーに乗るまでに30分以上かかったりする。しかし、そういった状況に変化が表れはじめた地域もある。首都圏や近畿圏をはじめ、名古屋、広島など大都市のベッドタウンでは深夜バスを運行しているところが増えはじめているのだ。これは、通常の終バスが終わった後、深夜の12時とか12時半くらいまで特別に運行するもので、料金は通常の倍というのが普通。30分に1本程度の便数となるが、それでも、タクシーに比べればずっと安く、利用者にとってはうれしいサービスだ。運行時間があてにならないという点も、バスが嫌われる理由だ。バスの時間があてにならない理由は、道路の渋滞が原因である。そのため、渋滞しやすい道路をルートとするバスは時間通りに来ない一方で、ニュータウン内の整備された道を運行するバスは、時間にほぼ正確ということが多い。ただし、途中の道は込まないが、駅に近づくと、急に混雑するというケースもあるので、注意が必要だ。特に朝の通勤時間は、駅に向かって車が集中するので、混雑が起きやすく、すべての道が駅に集中している地区では、特に混雑がひどくなる。駅のそばに国道がある場合も同様である。このように、バス便の住宅を購入するときには、深夜便も含めた運行状況や、ルートとなっている道路の込み具合などをしっかりと把握しておく必要がある。

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